契約書や約款を“見た”ことがない人は、社会人であればほとんどいないでしょう。
では、契約書をきちんと“読んだ”ことがある人は? と尋ねられたら、大体の人は“ノー”ではないでしょうか。
相手が「これにお名前とハンコをお願いします」で手続きは終わってしまうし、小さな字でたくさん書いてあって読む気が起きないし。
そもそも何で甲乙なんて難しく言うの?
これが暮らしの中であればこれでもいいでしょう。
けれど自分のビジネスを持っている人はコレではいけません。
契約とは「相手との約束・条件・約束を破ったときにどうするか?」を決めることで、契約書はコレを書面化したものです。
とくにビジネスだと
こういったビジネスで大事なことが書かれています。
もし契約書を読んでいなかったらあなたに一方的に不利な内容が書かれているかもしれませんよ?
もちろんビジネスも信頼関係が先で、契約書は保険みたいなものです。
もし契約書を振りかざして揉めるようなときは、事実上修復不可能ほど仲が決裂している状態です。
こうなったら今後、この相手とビジネスは成り立ちませんよね。
スマホの操作が分からない人って「なんか変な画面になったんだけど……」って聞いてきます。わたしの母もよく聞いてきます。
わたしが「画面になんて書いてあった?」と聞くと「読んでない」って返ってきます。
オイオイ、読んでないって何があったか分からないじゃん。
これと同じことが契約書でも起きています。
確かに文章は硬いし分からない単語も出てくるし。でも読もうと思えばニュアンスぐらいは読めて、なんとなくでも内容は分かるはずです。
スマホと違うのは、分からない所を教えてくれる人がいないという点です。でも普通は約束を守っていれば契約書が出てくることはないので、実際に困ることは少ないですね。
2023年(令和5年)にいわゆる「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス保護法)」が成立しました。あと1年6か月以内に法律がスタートします。
これは、一人親方と取引をする事業者は取引条件を明示しなければならない・中途解約するときは30日以上前にその旨を伝える義務が課せられます。
以前はフリーランスと言えば、所属の看板が無くてもやっていける力量の持ち主というイメージがありましたが、“フリーター”という言葉と“ニート”が混同されるようになってイメージが一気に悪くなったように感じます。
昔から「自分の身は自分で守れ」と言われてきました。いよいよ一人親方も法律の後ろ盾ができました。
けれど立場が弱いことに変わりありません。だからこそ、取引条件明細書・契約書を読めるようになっていたほうが良いです。
いま手持ちに契約書があればそれを“読んで”みることから始めると良いでしょう。なければネットで業務委託契約書ひな形をダウンロードしてみるのもいいでしょう。
始めは苦手感情が先行するでしょう。けれど続けていると段々慣れてくるので大丈夫です。
もし相手が用意した契約書の内容が知りたいけれど自分では無理! という方に契約書の取説を有償(\5,500円(税込))で作成いたします。
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